美貌に酔いしれる人をナルシストと言いますが、ギリシア神話の、美少年ナルシッサスの秘話から来た名前が学名(Narcissus)になっている「彼岸花」科植物です。日本水仙が海岸沿いに多いのは、昔、この球根がタコ釣りに使われたようで、それが波に乗って各地の沿岸に打ちあげられ、繁殖したと言われています。
12月から1月頃が旬で、いけばな界では花の少ない時期の貴重な素材として取り上げられ、楚々とした風趣やかすかな香と共にその美しさを愛でてきました。中でも、越前で採れる素材が、最高級品。厳寒の浜風にさらされ、葉が引き締まるからです。
今回の実習は文章では伝えきれない「呼吸」が技法として伝承されています。従ってすべてをお伝え出来るページではありませんが、表面的であっても是非一度挑戦してみて下さい。