作例のような背丈ある現代花器では底に小石を入れて剣山を持ち上げて使用します。しかし、使用する素材の茎が細いエニシダのような花材を正確に剣山に挿すのは難しく、このような場合は、剣山ではなく、又木いけが有利なのです。
一方、谷渡りや万年青のように、足茎のないものは剣山が挿しやすく、一般に又木で生ける事はありません。いけにくいだけでなく、通常のいけ順では又木におさまらないからです。
エニシダは又木留。谷渡りは剣山いけが有利という相反する性格。従ってこのような取り合わせは特殊と言えますが、今回はあえてこの難易度に挑戦した現代生花の実習です。
「又木を使った現代生花」
●花 型 |
生花「行」 |
●花 材 |
石化エニシダ(直管3〜4本、石化6〜7本)、クリスマスブッシュ2本、菊2本、谷渡り2枚。 |
●水 揚 げ |
特殊花材はありません。すべて水切りでOKです。
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●花材費予算 |
1,300円〜1,500円(11〜12月) |