華道専慶流WEBいけばな講座 第32回
(06.11.1)
ユーホルビアの現代生花(11月〜12月実習
西阪慶眞指導


しなやかな曲線(流れ)をいかした現代生花の実習です。

トウダイグサ科ユーフォルビア属のこの種は枝が枝垂れ、緋色、又は白色の花を咲かせる。花に見えるのは花弁ではなく「包」。花はその中心部に小さく付いている。
葉は細長く、枝の切り口からは乳白色の樹液が出る。
熱帯地方の短日性植物だが、鉢植えで冬季屋内で養生させれば家庭でも栽培可能。挿し木が出来る。

開花時期は11月頃から1月で、店頭にも多数出回る。

「美しい流れをいける」

花  型 生花「行」
花  材 ユーフォルビア・フォルゲンス5本、リューカデンドロン2本、ゴッドセフィアーナ3枚、ヒマワリ3本
水 揚 げ ユーホルビアは水切り後、切り口から出る乳液を拭い去るか、水中で洗う。
花材費予算 1,300円〜1,500円(11〜12月)

ポイント
たわんだ枝に多数の花を付けるユーフォルビア・フォルゲンス。長披針形の葉の見せ方がある意味では見どころで、葉の整理でユーモラスなその魅力を存分に引き出します。裏向いた葉や重なった部分を取り、軽やかな姿を求めます。水揚げをしっかりしておけば日持ち良好。

いけ方 
たわみの表情を捉えて伸びやかで、柔らかい流れを引き出します。花の向きを左右に散らし、軽やかなイメージを全面に。撓めはほとんど効かないので自然の向き、動きを注視し、各部役枝の配置を考えます。足元が細く、立ちにくい場合は添え木をしてしっかり固定します。
リューカデンドロンは高低差あるマッスを作り、ボリュームと深みをつけます。
ヒマワリをいれないで、モノトーン的配材でまとめるのもいいでしょう。

花 器
花器は軽快なコンポート又は縦長創作花器がいいでしょう。作例は専慶流指定コンポート花器。
作品拡大図参照


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