ユーホルビアの現代生花-2
西阪慶眞指導


茎が細く、正確に立てる事が難しい素材です。安定しない場合は長さ5センチ程度の添え木をしておきます。ユーホルビアのたわみを豊かに見せるためには各部の空間構成が重要です。天添は本来、天に向けますが、あえて左に向ける事で豊かな表情を表出させています。しかし、広げすぎると散漫になるので、作例の空間構成をしっかり眺めて理解を深めて下さい。
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1,天」「天の裏添」。花付きの良い、伸びやかな枝を配しますが、なるべく途中の茎が真っ直ぐなものがいいのです。
2,「胴」は本来「天」に向きますが、途中の茎の空間が上に働いていれば枝先の向きは自由で、たわみを効果良く生かします。ここでは左前方に向けています。 
3,左前方に「人」をいれます。枝先から30〜40センチあたりでカーブする枝を選びます。
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4,天添」。「胴」と同じように立ち上がる空間を描きながら枝先は左前方に向け、優美なたわみの表出に努めます。天添は通常2番目に入れますが、全体のバランスをはかる意味で5番目に添えています。
5,「リューカデンドロン」は枝を分けて、引き締めた扱いをします。集合させるのですが、圧迫した格好にならないよう、長短、前後の配置関係で豊かな深みをもたせます。


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専慶流いけばな