いける前にもう一度確認下さい。又木は1ページの挿し絵通りの方向に入っていますか。その深さは口辺から約一センチ下がったあたりです。浅いと張り木が出来ません。深いと枝が立って作例作品のような傾斜が出せませんし、さらにとてもいけにくくなります。
今回の柳いけでは本数が30〜40本と沢山入れますので差し口の詳細を表示する事は出来ませんが、一ページの基本差し口を参考に応用して入れます。人添、人の裏添、あしらいを数本入れた後、人を入れ、天添、天とすすみ、さらにあしらいに本数を増やし地の添へといけ進み、徐々に「つなぎの枝」を足していくのです。本数が多いのでどうしても足元は太くなりがちですが、できる限り細く仕上げ、軽快感を与えることがポイントです。そのためには又木は大きくなり過ぎない事です。もちろん足元に付いた花芽も綺麗に掃除しておかないと細くはなりません。また、二股になった枝も使いますが、途中で交差しないよう、あくまでも一本一本入れたのと同じような綺麗な線条美をねらいます。櫛で髪の毛をといだのと同じで、こうしたいけ方を「筋いけ」と云うのです。