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華道専慶流WEBいけばな講座 第36回
(07.8.1)
唐ゴマの盛花(8月〜10月実習
西阪慶眞指導


今回は盛花基本形の実習です(初級〜中級向き)

唐ゴマ(唐胡麻)はトウダイグサ科の植物で東アフリカ原産とされ、多年草。しかし日本では冬季越冬が難しく、春蒔きの一年草として扱っている。いけばな界では「紅ヒマ」とも呼ばれているが、この実から「ひまし油」が採れる事からの異名と考えられる。

7月頃から巫女が手にする「鈴」のような赤い実を付ける。ただ、この時期は水揚げが悪いため、通常は気温が落ち着き、葉が絞まった8月末頃から切り花とするのが望ましい。

茎は竹のように空洞。茎を割ると空気が入るため、茎を割らない事が重要。

花  型 盛花「横体型」
花  材 唐ゴマ4本、バラ3本、青ドラセナ1本、ガーベラ3本。
水 揚 げ 唐ゴマは必ず「水切り」、根を割らないこと。バラも「水切り」、棘は取らない事。
花材費予算 1,300円以上(8〜10月)
専慶流 唐ゴマアップ
紅い実が美しい唐ゴマ(7〜8月が最も大きく、綺麗です。但しこの時期は水揚げは良くない)
ポイント
唐ゴマは紅い茎と葉をいけます。本来直上性の植物ですが、ここでは葉の表情を生かせるよう少し広げた「横体型」でいけています。

いけ方 
横体型の基本花型を見習っていけましょう。想像以上に深く傾斜させることから挿しにくいですが、根元ギリギリを持って確実に固定しておきます。あまり大きな葉は水揚げも悪いため手のひら大を目安に使用し、それ以上大きな葉は切り捨てます。葉は上に向けた扱いが基本ですが、茎の曲がりなど総合的ににらみあわせて表情を捉えます。繁雑な横枝は分解し、スッキリした構成に心がけます。

また、青ドラセナは幾つかに分解し、葉の色、流れを重視、唐ゴマに溶け込ませます。

花 器
花器は平水盤がよろしい。幅30センチ程度と心得ます。


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