華道専慶流WEBいけばな講座 第39回
(08.5.12)
縞ガマをいける(5月〜6月実習
西阪慶眞指導


ガマの色彩盛花(中級向き)

ガマは日本全国のあらゆる地で見られるが、沼地など湿地帯を好み、群生する。
葉は鞘状で、茎を包み、その包んだカ所から水分を揚げているようだ。従って葉だけを切って使う際は鞘部分を残し、芯の茎を付けていけると水揚げが良い。

今回は自然な葉の扱いで自然風にいけている。葉先が少し茶色くなっていても切らないのが通常で、自然な風合いを楽しみ、わずかな風にもゆらゆら揺れる柔らかい表情を愛でるのです。一方抽象的扱いの際はこの約束に縛られる事はなく、下記のように輪にしたり、葉先を切って堅い表情で見せる事もあります。

花  型 盛花「傾体型」
花  材 縞ガマ、ヒメユリ、カイウ、ナデシコ、ナルコユリ。
水 揚 げ 酢に浸す
花材費予算 1,200円〜(5〜6月)

葉の短いものが良品で、葉先は切らない方がよろしい


ガマ-3 専慶流
花材・ガマ、ナツハゼ、ヒマワリ、紅孔雀草。
ポイント
葉の表情を捉え、自然な動き、流れを優しく構成し、初夏の花をバランス良く組み合わせ、爽やかな涼を求めます。

いけ方 
初夏の花は水揚げも悪い事から、素早くいける、水切りをする、この二点が重要です。とくにガマは風に弱いので、風の当たらない場所を選びましょう。
作例は色彩重視の見地から縞ガマを使用しています。通常のガマの場合は、左図のようにナツハゼ、深山南天など、新緑の木々を組み合わせるといいでしょう。

花 器
花器は水面が見える水盤がよろしい。



ガマ-2 専慶流 
ガマの葉を現代花に いけた作例
花材/縞ガマの葉、浜木綿

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