株分生花 西阪慶眞指導
<横姿>

横姿は立て姿の「地の部分」を右前方に離して構成したもの。これを「女株」と呼び、ここにも「天、人、地」の三才格」を配置し、傾斜した構成をとります。これが「横姿」です。
(女株は立て姿でいける花型もあります)

枝選びは各枝とも柔らかい流れのある枝に目を向け、撓めて綺麗な曲線を作りだしましょう。全体に小さくまとめるので伸びすぎた枝は避け、凝縮された、しまった部分を見抜く目が大切です(太い幹は避けます)。

人、天は横枝でもよろしいが、屈折した堅い見え方にならないようにしましょう。あしらい、地はかなり短い横枝が多く必要なので、やや密集した素材選びがいいのです。

れんぎょうは空洞植物のため、折れやすいものです。撓めは節を避け、慎重に。初心者は不要な枝で十分練習してから本番に向かって下さい。

 
 
「男株、女株の連携プレー」
株分の見どころは立て姿、横姿の釣り合いが奏でる緊張した空間構成です。どちらが主体と云うのではなく、二つが一つに解け合った「合一美」。作例をご覧願いたい。そこには早春の穏やかな日溜まり空間を暗示させるような雰囲気が伝わってくるでしょう。今回の雰囲気を出すのには「力強く」ではなく「柔らかく」がテーマとなるため、各枝の曲線はすべて穏やかな曲線とし、また目障りな交差は避け、短い横枝は切り捨て、伸びやかな枝のみで扱います。この場合、れんぎょうの扱いも同じで、出来るだけ柔らかな流れの表出につとめ、緩やかな曲を見出す事で全体の統一した「雰囲気作り」をめざすのです。
枝作りの統一、それには撓め方、枝の見せ方(向き)がカギを握っているのです。拡大完成図参照

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専慶流いけばな