華道専慶流WEBいけばな講座 第8回
現代生花(〜漂白キウイを加える)
西阪慶眞指導


柊 南 天 (ひいらぎなんてん)

柊南天とは葉の形が柊に似ている事と、南天のような小粒の実を付けることから二つの特徴をとって名付けられたようです。しかし、この実は紫色で白い粉が付いていて、熟すと黒くなります。南天とは随分異なります。
幹の内部は黄色く、材はとても硬く、裂くい。成長には年数がかかるため、茎の曲がりに面白い幹が多いものです。
また寒暖差に強く、水不足にも強いため、公園、街路樹、垣根などによく利用されます。花は3〜4月、黄色の花を房状に付けます。

●作例材料 柊南天3本、ドラセナサンデリアーナ2本、カーネーション3本、アイリス3本、漂白キウイ蔓2〜3本

●水揚げ 今回も特殊な素材はありません。ナマ花はすべて水切りして下さい。

●花材費予算 1,200〜1,400円(11月〜1月)

サンデリアーナに代えて旭ハラン、カーネーションの代わりにバラ、叉はチューリップなど。キウイは漂白トウヅルでもいいでしょう。

「古典を現代に…」

柊南天の葉は冬期になると霜に焼けて色付き、葉面の艶と相まってとても綺麗なものです。通常の南天同様、傘を広げた葉の流れを立体的に捉え、そこへ異質な漂白キウイの曲線を組み合わせ、現代空間に呼応させたもの。花器の色を朱、ブルーなど明るいものを選ぶとさらに今日的な生花(せいか)となり、居間や洋間にも調和します。

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