華道専慶流WEBいけばな講座 第28回
(05.12.23更新)
枝若松をいける
西阪慶眞指導


「伝統花材を新しく」

迎春花は希望、願望、夢をこめた、晴の舞台であり、個性、感性、気品が問われます。
伝統素材には松竹梅、南天、桐、柑橘類、千両、万年青、水仙、バラ、白玉椿、葉ボタンなどがありますが、今日ではシンビジューム、オーニソガラム、デンファーレ、ユーホルビアなど洋蘭も加わり、緑、赤、白(金銀、紅白)の正月色を主体に組み合わせます。
今回は古典花材を用いた新しいいけ方の実習です。沢山の素材を使いますので、いける前に構成を十分頭に入れ、取りかかりましょう。
ここで最も難しいのは万年青です。たった5枚の葉ですが、葉のカーブや葉幅の違いを捉え、バランスのいい動きある配置を求めます。

●若松は成長、万年青は変わらない愛和、葉ボタン、デンファーレは華麗、餅柳は一陽来復を意味します。
●中級クラスの方は剣山2個を置いた複合花型で、さらに動きと個性ある作品に仕上げて下さい。参照


専慶流-千両-1
●作例材料 枝付き若松3本、万年青5枚、デンファーレ2本、葉ボタン2本、垂れ柳少々。
●水揚げ デンファーレは水切り
●花材費予算 3,000〜4,000円(品質で異なります 12月〜1月)
素材の良否 松は葉がしまっているもの。万年青は葉幅があり、縁が波打っているもの。

専慶流-千両-2
千両 専慶流
1.主を左前方に傾けて挿します。長さは器の幅プラス高さ×1.5強です。枝は少し曲げておきます。中間は右方向に、主より少し前に傾斜させます。
2.前副です。ここでは万年青が後で入るので、通常より短めに。
3.葉ボタンを、後控に少し長いめに、前控に短く。外の汚い葉は取って、小さくして使います。

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