華道専慶流WEBいけばな講座 第44(10.2.10)
黒芽柳をいける(2月〜3月実習
西阪慶眞指導


品位ある形式美(中〜上級向き)

2月初旬頃から店頭に顔を見せる黒芽柳。花芽の色が黒い事から命名されたものと思われます。初期は赤褐色をしています。

ネコヤナギ同様、枝分かれも多く、横枝付きが目立ちます。他のネコヤナギ系統と異なる点は茎が細く、軽快感のある点で、とてもモダンです。また、表情は素直で、真っすぐなものが多いのも栽培種の特徴です。従って、花材入手には茎の肌が綺麗な分岐の少ない素直なもので、黒芽が適度に付いているものを求めます。

花  型 生花「行の花型」逆勝手
花  材 黒芽柳、スカシユリ
水 揚 げ スカシユリは水切りを
花材費予算 1,200円〜1,500円(2〜3月)

ポイント
素材にもよりますが、なるべく茎の素直さを出して、交差は極力避けるようにします。作例の人では横枝付きが採用されていますが、一般には単枝を選択するのが良いでしょう。

いけ方 
生花の様式美を引き出すよう
綺麗な茎の流れでいけあげます。余分な横枝はカットし、美しい曲線を描きだします。

花 器
重く見えるものは避け、コンポート風の形状で軽快なもの。


1.黒芽柳をいける-1 専慶流 2.黒芽柳をいける-2 専慶流
3.黒芽柳をいける-3 専慶流 4.黒芽柳をいける−4 専慶流
1.

2.
真ん中あたりで横枝になった枝ですが、なるべく素直な枝を選び、綺麗な曲線を。
右前に天添を昇らせます。
3.

4.
左後方に裏添えを伸びやかに添えます。天の十分の三程度から分岐させる事がコツ。
煩雑にならないよう胴辺りにプラスします。


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